BTOパソコンの規格はほとんどが自作PCと同じパーツで制作されています。なので専用のソフトウェアなどを使えばBTOパソコンであってもOC(オーバークロック)させることができます。
その変わりオーバークロックによる動作の弊害、パソコントラブルなどは保証対象外になっているケースがあるのでOCを行う際はそういった点も踏まえて行うことが大切です。
またオーバークロックをすることによってPCパーツの温度が以前より上昇する傾向があります。各パーツの温度をモニタリングできるソフトウェアを使ってOC前後の温度もしっかりと把握しておくことが大切。温度管理ソフトとして有名なのが「HWMonitor」です。CPU、GPU、メモリなどあらゆるパーツの温度を見ることができるので便利です。
OCできる一般的なパーツはCPU、GPU、メモリーなどです。この中で最もゲームのパフォーマンスを上げることができる部分はGPUをOCすること。オーバークロックすることによってフレームレートの底上げができたり、グラフィック品質を一段階良いレベルに引き上げることもできます。
CPUをOCすることも定番になっていますが最新世代のCPUはもともとの動作クロックが高いため中途半端にオーバークロックをしてもゲームスコアの引き上げにあまり影響を与えないといった結果もありました。
そのためゲームスコアの引き上げを行うならグラフィックボードを第一にオーバークロックする対象パーツに選ぶのが良いです。
NVIDIA Inspectorは名前の通り、GeForce系のグラフィックボードに対応したOC設定可能なツールになります。コアクロック、メモリークロックの設定が可能、またリファレンスボードは電圧変更の設定もできます。OC機能の他にグラフィックボードのファンコントロール、ドライバー設定の変更をする機能も搭載!
使用方法は配布サイトからダウンロードして利用していきます。下記で簡単な使い方を説明します。
ゲームPCのオーバークロックはどちらかと言うと中級者、上級者向けです。あまり知識がない場合はパソコンの動作に影響を与える可能性もあるので知識を蓄えてから行うようにしましょう。
ソフトの右下にある「Show Overclocking」と記載のあるボタンを押すとOC設定画面に切り替わります。中段右のスパナマークを押すとディスプレイドライバーの3D設定を行うことができます。
コアクロック、メモリークロックの設定は定格クロックからのオフセット値を指定します。またオフセット値はマイナス設定にすることも可能になっています。
最後の設定は消費電力、温度ターゲットの値を上限に設定します。オーバークロックすることでパーツの消費電力は上がります。このリミット設定をしないとブーストクロックが低下して逆に性能を発揮できないケースもあるので必ず上限設定をします。
オーバークロックは簡単にPC性能を底上げできるテクニックですがオーバークロック対応製品でない場合、メーカーも保証対象外となります。またOC対応製品であってもメーカーが定める動作の範囲内になるため制限があります。そのためOCはほぼ自己責任で行うことになります。ある程度、PCに慣れている中級者、上級者向けのテクニックです。手軽にPC性能の引き上げを行いたい方はチャレンジしてみましょう。